暑がり道産子録

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ワクチン有効率95%の計算方法は?【コロナウイルス】

<記事の概要>使用する数値は、ワクチン接種群9例プラセボ接種群172例(ファイザー)

そろそろ64歳以下にもワクチン接種の機会が与えられるかと思います。いざ、接種対象となると不安や気になることも出てきますよね。本記事ではファイザーワクチンの有効率について解説します。

1. 有効性データの閲覧方法

皆さん、PMDAをご存知でしょうか?正式名称は独立行政法人医薬品医療機器総合機構といいます。厚生労働省所轄の独立行政法人で様々な業務を行っていますが、本記事に関わる業務は、医薬品等の審査関連業務です。

ファイザーワクチン(正式名称:コミナティ筋注)の製造販売承認審査もPMDAが行っています。↓のリンクを開き「審査報告書」を押すと、ファイザーがPMDAに提出した資料と、PMDAの審査結果を見ることが出来ます!

コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)

2. 有効率95%とは?

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こちらは審査報告書(P.31)から引用しています。このグラフをニュース等で見たことがある方もいるのではないでしょうか?今回は有効率95%のみを解説します。

表の右下に94.8という数値があり、これが俗に言う有効率95%を示しています(VE:Vaccine efficacy=ワクチン効果)。

94.8に注目すると、横軸は2回目接種後7日以降、縦軸は本剤群とプラセボ群(有効成分が入っていないダミー)です。2回目接種後7日以降のCOVID-19確定例が、本剤群で9例プラセボ群で172例となっており、有効率は以下のように計算されています。

有効率=1ー(9/172)=0.9476≒94.8%

3. 結局どういうこと?

ワクチンの有効率とは、ワクチンを打たなかった集団(プラセボ群)に比べて、ワクチンを打った集団(本剤群)でどれだけ発症を抑えられたかを示しています。2回目接種後7日以降の発症例が172例(プラセボ群)と9例(本剤群)ということから、本剤群でも9/172=0.0523≒5.2%は発症しています。

これを逆に言えば、94.8%は(ワクチン接種のおかげで)発症しなかった!というのが本ワクチンの有効率です。ワクチン接種に悩む方は、ぜひ元データを参照してみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました!